はじめに
こんにちは。
りこぴんです。
今回の記事では、
「男性教員の育休取得」に興味がある教員の方々に向けて、
男性教員の私が、一年間の育休を取ることにした理由
をお話しします。
私も妻も、30代の教員です。
ふたりの幼い娘がいます。
夫である私は、第一子誕生のときには、育休を取得しようとする気持ちはゼロでした。
夫婦の片方は、働くのが普通と思っていたからです。
しかし第二子誕生の際は大きく考えを変え、
- 一ヶ月間の育休
- 一年間の育休
と、二回の育休を取得しました。
だから、育休を取らない人の気持ちも、取りたいと思う人の気持ちも、わかるつもりです。
長期で男性が育休を取ることに興味がある!
という教員の方々に向けて、今回は、一年間の育休を取ることに決めた経緯をお話しします。
個人的な考えにはなりますが、参考になったら嬉しいです。
気になるお金事情についても触れていきます。
ぜひ、最後までご覧くださいね。
そもそも育休を取るかどうかで悩んでいる方は、よければこちらの記事からご覧ください!
【育休、取る?】パパになる男性教員が考えるべきこと
【男性教員の1ヶ月育休】取るのは大変?どうやって取る?
家族との時間をつくりたい
まず、男性教員の私が、一年間の育休を取ることに決めた理由をひとことでいいます。
仕事にかける力と、300万円の収入よりも、家族との時間を優先したいと考えたから
です。
もちろん妻とも話し合いましたが、最終的に決めたのは自分です。
このような考えに至ったのには、理由や経緯があります。
大きく次の3つです。
- 仕事にかける力を、家庭に使いたい
- ある程度の収入は確保できる
- 将来も大事だけど、今も大事
順番に、私の考えを説明していきますね。
仕事にかける力を、家庭に使いたい
いちばんの理由はこれです。
仕事にかける力を、一年間は家庭に使いたいと思ったから。
大きく「時間」と「心」の面で使う力があります。
仕事にかける時間
まず単純に、仕事にかける時間。
私の場合、朝7:30過ぎに出勤し、夕方は保育園のお迎えに間に合わせるため17:30頃に帰ることが多かったです。
ただこれは、うまいこと1日の仕事がスムーズに進んだときの話(笑)
早めに出勤し、早めに退勤を目指すという形。
ただ急な生徒指導案件や保護者対応、PTA関係の仕事など、何らかの理由がある場合は、この時間で帰れないこともよくありました。
1日の時間の多くを、仕事に使っていました。
これは私だけの話ではありません。
次のデータをごらんください。
出典:文部科学省における過労死等の 防止対策の実施状況について(文部科学省)https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/9_shiryou6.pdf
これは文科省がH28年度に、小学校・中学校それぞれ400校に勤務時間の調査をとったもの。
結果をひとことでいうと、
教員のほとんどは、1日2〜4時間は時間外勤務をしている
ということです。
朝8時ごろ出勤したとしても、退勤は夜7時とか8時になるってことですね。
さらにこのデータは、
持ち帰りの仕事時間は含んでいません。
私の感覚ですが、教員の多くは、自宅でも仕事をしています。
とくに我が家と同じく、幼児〜小学生までの子どもがいる人は。
私自身は、朝早起きしたり、土日に時間を決めたりと工夫して、家でできる仕事は家でしていました。
もともと「仕事は極力持ち帰らない!」派だったんですけどね(笑)
家族ができて、仕事スタイルは変わりました。
持ち帰りの仕事を含めると、先ほどのデータよりも
時間外勤務の数値が、数十分〜数時間増える
ことは想像に難くないでしょう。
家事をしながら、頭の中では次の日の授業のこと考えている…なんてこともよくありますよね(笑)
それだけ仕事に時間を費やすということは、当然、家庭にかける時間は減ります。
産まれたての我が子は、かわいいけど、いちばん手がかかるとき。
仕事も大事だけど、家庭にも力をかけたい。
私は、今は少しでも、家庭のために時間を使いたいなあと考えました。
仕事にかける心
長期の育休を取ることによって、より心穏やかに家族と触れ合える
と考えました。
私は、家庭の時間を生むため、何が必要な仕事か、力を入れるべきはどの仕事か、常に仕事を取捨選択してました。
あまり私は要領がよくないので、常に頭をフル回転。
早く帰るのにも、意外とエネルギーを使います。
それに、先ほどもお話しした通り、不測の事態で自分のスケジュールどおり仕事が進まないことだってあります。
努力しても、帰りが遅くなっちゃうことはしょっちゅうありました。
家庭持ちの教員は、みんなそうだよ
って分かってはいながらも、
不器用な私は、思う通りに仕事を進められない自分自身に、正直ピリピリしてました。
心も、仕事に費やしていました。
仕事にかける心やエネルギーを、今は純粋に家族のために使いたいと思ったんです。
育休を取れば、その願いは叶います。
ある程度の収入は確保できる
ある程度の収入を確保しながら、心と時間の余裕を生み出せる
と考えたのが、ふたつめの理由です。
みなさん、育休に興味はあるけど、
お金の不安
が正直ありませんか?
私はありました(笑)
何なら、現時点でもあります(笑)
が、きちんとシミュレーションをすることで、その不安はやわらいでいます。
かんたんに、我が家のシミュレーション結果をお話ししますね。
収入は、年間でどれくらい変わる?
育休中は、子が1歳になるまでは、育休手当がもらえます。
私の場合、一年間でもらえる育休手当金を試算すると、
合計150万円程度
になると分かりました。
先述の通り、私は育休を2分割して取得しています。
一回目の育休の際の手当金は、差し引いて考えました。
地方の小学校で勤める、勤続10年程度の私。
仮に育休ゼロで、フルタイム勤務をしたとすると、私の年間の手取り総額はおそらく
450万円程度
になる予定。
育休を1年とると、収入減は、単純計算で450万ー150万。
つまり
300万円程度、年間の収入が減る
ことになります。
30代程度の教員の方なら、手当金も手取りもおおむね同じような試算になるはず。
けっこう収入減るな〜
と思いました?
そう、結構減ります(笑)
育休中は、給料以外の、「手当」と名のつくお金が出ません。
児童手当や住居手当、通勤手当も出なくなるのがけっこう響いてます。
住居手当がなくなるのは正直痛い。
普通に働いてれば、住居手当だけで月2万以上もらえますからね(笑)
同じような状況のパパ教員は多いのでは?
300万円ぶんの価値はある!
しかし私は、逆に
働かないのに150万は収入があるんだ!
と思うことにしました(笑)
福利厚生が充実している、公務員ならではの待遇のよさです。
たしかに収入は大きく目減りするけど、
150万の収入が得られる上で、家族との時間を思いっきりつくれる
ってのは、なかなかありがたいことだと思います。
妻の育休手当だってあります。
年間で赤字になるのは避けられそうもありませんが、生活費は何とかなるはず。
大赤字とまでは、ならないだろうと踏みました。
選んだのは、家族と思いっきりすごす一年間
このように考えた上で、私は、
「300万の収入」と、「家族と思いっきりすごす一年間」
を天秤にかけました。
そして
家族と思いっきりすごす一年間
を選びました。
もちろん300万の収入減は痛いです。
けれど。
自分のためにも、家族のためにも、貴重な機会だと考えました。
今の豊かさに目を向けたい
将来に向けてお金を貯めるのはもちろん大事です。
しかし、
- 今の生活を豊かにすること
- 今の自分を満足させること
も、同じくらい大切なことだと思います。
今の300万と、数十年後の300万は、まったく価値が違うんです。
今の300万の価値は、高い
たとえば今、
ポンと手元に300万があれば、なにができますか?
私のように育休を取るという選択もあるし、かなりいい旅行にだっていける。
買いたいものを買えるし、食べたいものを食べられるでしょう。
しかしこれが、
歳をとって、体が弱ってしまったときの300万
だとしたら、どうでしょう。
おそらく自由に歩けないから、旅行という選択肢は消えます。
食欲は減衰しているだろうし、物欲もきっと今ほどないでしょう。
300万の使い道は若い時より減ります。
今ほど有意義に使えないはず。
つまり、
数十年後の300万円より、今の300万円の方が、自分にとっての価値は圧倒的に高い
といえます。
もし私が、育休を取らずに老人になったとき、手元に300万円があったなら、
「この300万で育休を取ればよかった」
と思うだろうと考えました。
幼い我が子と過ごせる時間は、今だけ。
きっと、私にとっても家族にとっても、かけがえのない思い出になると思います。
貯金と投資は、こんなときのため
貯めてきたお金は、こういうときに使うべきだと考えました。
我が家は、夫婦で資産形成に取り組んでいます。
家計を管理したり、お金の勉強をしたり、投資をしたり。
くわしくはこちらの記事で!
【教員の資産形成】教員こそ、お金や投資について考えよう
妻とともに、むだな浪費は避けて、堅実にお金を貯めてきたと思います。
人生において、お金は大切なものだと考えているからです。
でもお金は、貯め方だけでなく、どう使うかも大切ですよね。
だって、仮に車が好きな人が、
大切にしてまーす!
といって、ただ車を磨いたり眺めたりしているだけだったら、どう思います?
いや運転してあげなよ!
っていいたくなりません?(笑)
使うのも、大事だと思います。
一生に何度もない機会なら、こんなときこそ、
貯めたお金は使っていいタイミング
だと考えました。
将来も大切だけど、今も大切。
ちなみに私たち夫婦は、この考えがあるからこそ、高配当株投資にも取り組んでいます。
興味があれば、こちらの記事もご一読を。
【教員投資家が解説!】教員に高配当株投資は、おすすめ?
高配当株投資は、非効率な投資法とよく言われます。
しかし、日頃の生活を豊かにしてくれます。
今回のような場合には、収入の足しになってくれますね。
おわりに
冒頭で述べた通り、男性教員の私が一年間の育休取得を決めた理由は、
仕事にかける力と、300万円の収入よりも、家族との時間を優先したいと考えたから
です。
そんな思いに至ったのは、
- 仕事にかける力を、家庭に使いたい
- ある程度の収入は確保できる
- 将来も大事だけど、今も大事
だと考えたからです。
あくまで私個人の考えなので、みんながみんなに当てはまるわけではないでしょう。
むしろ少数派の考えなんじゃないか?と思います(笑)
しっかり仕事したほうが、生き生きと家族と関われるよ!
という男性教員もいるでしょうし、
いや、昼間くらいは夫に外に働きに行ってもらいたい(笑)
って女性教員の方もいるでしょう。
しかし
「家族との時間を大切にしたい」
と思うのなら、ダブル育休がおすすめであるのは間違いないと思います。
ただ、思いだけではだめ。
1年もの育休を取ろうとすると、ある程度の貯蓄や、家計のやりくりが必要なのも事実です。
数百万の収入減を無視できる人はいないでしょう(笑)
だから家族を大切にしたい人は、
お金ときちんと向き合うことも大切
だと思います。
よければ、こんな記事もご覧くださいね。
【やってますか?】教師が貯金を増やすための具体的プラン4選!
お金があれば解決する問題って、世の中にけっこうあると思います。
収入が大きく減ることに不安がないわけではないですが、毎日ゆったり家族との時間がとれる育休期間は、とても幸せです。
私は、300万円以上の価値だった!と堂々と言えるような一年間をつくっていきたいと考えています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ではまた!
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