はじめに
こんにちは。
りこぴんです。
先生がた、
子どもたちが、ぜんぜん話を聞かない!
いくら注意しても、効果がないよ……
なんて悩みを抱えていませんか?
それ、先生のせいじゃなく、単に話し方の問題かもしれません。
子どもたちに話を聞かせるコツはいろいろありますが、そのなかでもとくに大事なのは、教師が上手に感情を出すこと。
私がいままで出会った、「子どもとの関係づくりが上手だな」と感じる先生は、ほぼ例外なく自分の感情を出すのが上手です。
教師が感情を出して話すとは、どういうことでしょう。
今回は、
子どもたちと信頼関係を築き、心に響く指導を行うコツ
をお伝えします。
子どもたちが話を聞かない!とお困りの先生は、ぜひ最後までご覧くださいね。
そもそも、感情を出すとは?
「感情を出す」と聞くと、
感情的に怒鳴るの?
それ、だめじゃない?
と思うかもしれませんね。
もちろん。
それはNG。
しょっちゅう感情的に怒鳴り散らす教師は、けっこうな確率で子どもに嫌われます。
ここで言う感情を出すとは、
教師自身の気持ちを正直に言葉にすること
を言います。
ポイントは2つ!
- 子どもたちの良い行動には、教師の喜びや感動を素直に表現する。
- マイナスの行動には、怒りではなく、教師の悲しさや残念さを伝える。
感情を上手に伝えると、子どもたちに響きやすくなり、信頼関係も深まります。
具体的に説明していきますね。
褒める場面
子どもたちが良い行動をしたときには、教師の感情を言葉に出して、褒めます。
「よくできたね!」「がんばったね!」だけでなく、次のような言い方をしてみましょう!
- やったね!先生、本当に嬉しかった!
- 今日の頑張りは、嬉しい〜!
- すごいじゃん!いや〜感動した!
ただ「よくできました」と言うより、断然子どもの表情がいいです!
感情を込めた褒め言葉は、子どもたちの心に響きます。
教師側の感動や喜びが伝われば、また頑張ろう!と思える子が増えますよ。
私は、「嬉しかった」って言葉をよく使いますね。
たとえば運動会のあと。
みんなで協力し、てきぱき働いた高学年に向けて、
高学年としてがんばりましたね!
と褒めるのではなく、
頼りになる姿が見られて、本っ当に嬉しかった!
みたいに褒める感じ。
自分の気持ちを、意識して言葉にするようにしてます。
自然と、感情が込もった褒め方になりますよ。
叱る場面
感情の表し方は、叱る場面の方が重要かもしれません。
褒める場面より、詳しくお話ししていきます。
叱る時こそ、教師の気持ちを!
マイナスの行動を指導するときこそ、感情を正直に伝えることが大切。
ただし、キレ散らかすのはNG。
怒りではなく、悲しさや悔しさ、残念さを伝えましょう。
もちろん、教師はやむなく大声を出す場面もありますよ!
集団を指導する上、子どもたちの安全面も守るべき仕事ですから。
だとしても、毎回怒鳴り散らす必要はないですよね。
そこで次のような言い方をします。
- 先生は、今回のことは悲しかった。
- 今の言葉はちょっと嫌だった…。
- さっきのみんなの行動は、残念だった。
感情的ではないけど、教師側の気持ちをしっかり伝えられる言い方です。
押し付けがましさや、高圧的な印象が薄れます。
私自身は、「残念だな」って言い方をよく使います。
たとえば真面目にやるべき場面で、子どもたちがふざけ倒しているとします。
よくありますよね(笑)
そんなとき、
ふざけるのはやめなさい!
と押さえつけるかわりに、
今の取り組み方、どう?
みんな◯◯のときはすごく頑張ったよね。
あのときの姿と比べると、今の姿は、ちょっと残念です。
みたいな感じで自分の気持ちを伝えます。
別に大声は出しません。
むしろちょっと沈んだ、ボリューム控えめの声で話します。
しかし経験上、子どもたちの多くはしっかり聞いてくれます。
静かな言い方でも、行動を改めようとする子どもは多いです。
人は、感情で動くもの
そもそも原理として、
誰かに行動を促したいなら、理論だけでなく、感情に訴えた方がいい
というものがあります。
多くの人は、理論より気持ちで動くものだからです。
たとえば保険会社の営業さんは、
この保険は、月々たった◯◯円ですよ!
病気になったら◯◯円も出ますよ!
とか、数値的な説明はあんまりしません。
もしあなたが今後大きな病気になったら、大丈夫ですか?
生活していけますか?
家族を守っていけますか?
そのときのために、この保険に入っておいた方が安心ですよ。
みたいに、気持ちを揺さぶるようにして説明します。
後者の言い方のほうが、「保険契約しないとな」って思いません?
わかりやすく感情に訴えるアプローチといえるでしょう。
人は感情の生き物。
感情に訴えた方が、行動を促しやすいです。
子どももいっしょ。
指導する際は、改善を促す理由を伝えるとともに、
教師側の「悲しさ」「残念さ」「今後に期待する気持ち」
を積極的に出していきましょう。
高圧的に「だめだ」「やめろ」と怒鳴り散らすより、心に響き、耳を傾けてくれる子が増えるはずです。
教師側も、うまくテンションの切り替えを!
ちなみに授業中だった場合、指導後の少しの間、静かに怒った態度で授業を行うのもアリ(笑)
ちょっと教室の空気が締まります(笑)
子どもたちの多くが行動を改めるはずなので、その後褒める流れにも持っていけますよ。
指導した自分自身も、指導後、急に明るく振る舞うのはやりにくいですから。
保護者にもいい影響が!
教師が感情を素直に出すと、保護者にも良い印象を与えることがあります。
理由はかんたん。
熱心さや一生懸命さが伝わるからです。
わかりやすい例は、卒業式。
感動して泣いてしまう先生もいますよね。
泣くなんて恥ずかしい!
仕事だから、冷静にやんないと!
って思う先生もいるかもしれませんが、思いっきり泣いてもいいんじゃないかと思います(笑)
私自身の例で恐縮ですが。
私は6年生を担任すると、卒寮式で大泣きしちゃいます(笑)
はじめのころは、
(しまったぁ〜、しっかり送り出さないといけなかったのに……)
と思っていたのですが、後日保護者から、
「先生が泣いてたから泣いちゃいました(笑)」
「一生懸命見てくれてたんだって、安心しました〜」
とか言ってもらえる機会がありました。
私が思いっきり出しちゃった感情が、たまたま保護者にいい影響を与えた例かなと思います。
べつに卒業式のような、特別の場合に限りません。
日頃からエモーショナルに指導していると、子どもを通して、熱意が保護者に伝わります。
感情を出して子どもと向き合うと、きっと保護者にもいい影響を与えますよ。
ただし感情の出し方には注意!
いちおう注意。
感情を出すことは大切ですが、感情をぶつけまくるのはNG!
適切な感情の出し方を、見極めましょう!
「怒り」や「イライラ」はだめ
子どもたちに喜びや悲しみを伝えるのはOK。
ただし、
「怒り」や「イライラ」をぶつけるのはよくありません。
感情を出すのは、あくまでも信頼関係を結び、話を聞かせやすくするため。
自分がマイナスの感情を発散するためではありません。
子どもたちが、教師を本気で怒らせるほどの許せない行動をとる可能性はありますが。
少なくとも、日常的に「怒り」「イライラ」を出すのはよくないです。
同僚や保護者とは、感情を抑えて穏やかに!
同僚や保護者など、大人相手には、マイナスの感情を出さないようにしましょう。
大人相手にマイナスの感情を出すメリットがありません。
できるだけ穏やかにニコニコと接することを心がけましょう!
どうしても同僚や保護者に何か言いたいことがあっても、
◯◯をしてほしいです!
って明るくシンプルに伝えるが吉と思います。
相手に嫌な思いをさせませんから。
ありがとうございます!とか嬉しいです!とか、プラスの感情はガンガン出していいと思いますよ!
おわりに
子どもたちに話を聞かせるためには、教師自身が感情を素直に伝えることが効果的です。
プラスの感情もマイナスの感情も、正直に表現することで信頼関係が深まり、子どもたちの心に響きます。
エモーショナルな先生は、子どもたちと信頼関係を結べていることが多いなと感じますよ。
感情を出すのはすこし苦手だよっていう先生も、少しでいいから意識してみてください。
話を聞かない子どものうちの何人かが、耳を傾けてくれるはず。
教師側の感情が伝わることで、きっと、子どもたちの行動が少しずつ変わっていきます!
明日からの学校に、ひとつでも多くの、先生や子どもの笑顔が生まれることを願っています。
ではまた!
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