はじめに
こんにちは。
りこぴんです。
ヒトデさんの「1万回生きた猫が教えてくれた幸せなFIRE」を読了しました。
至るところで絶賛されてるこの本。
今回は、この本を読んだ感想を、子育て中の教員目線でまとめてみました。
この本は、『生き方』についてわかりやすく考えさせてくれる、超・良書。
私たちは、夫婦ともに教員ですが、教員に限らず誰にでもおすすめできる作品だと感じます。
FIREと大きく銘打ってありますが、FIREに興味がない人にも。

教員目線から考察していくので、いちばんのテーマである「FIRE」については深くは触れていきません(笑)
ちょっとだけネタバレを含んでいきます。
気になる方は、ぜひ読み終えてからご覧くださいね!
めちゃくちゃ読みたかった作品
「幸せなFIRE」は、著者がヒトデさんだという理由で、めちゃくちゃ気になっていた作品でした。
私のようにブログをやっている者にとっては、気にならないはずがありません。
なんなら、この「りこぴん教室」を開設するときも、ヒトデさんのブログを参考にさせていただきました。
私と同じような人はごまんといるはず。



この場を借りて「お世話になっております」とお伝えしたいです(笑)
ということで、遅ればせながらも、自然と手に取ることに。
我が家には一歳と四歳の暴れん坊娘たちがいるので、育児の合間にしか読めません。
一週間以内には読み終えてしまいたいな、と思っていたんですけど、結局、育児と家事の合間をすべて読書に費やし、二日で読破してしまいました(笑)



それくらい面白かったです。
なんのためにお金を貯める?
では本題に入ります。
この本は冒頭に述べた通り、
『生き方』についてわかりやすく考えさせてくれる、超・良書
だと思いました。
物語調の読みやすさといい、テーマといい、「夢をかなえるゾウ」にちょっと似たものを感じましたね。
この本では、FIREを達成したさまざまな人たちの状況や心境が描写されます。



実際に著者がFIREを達成してるだけあって、すごくリアル。
わたしがとくに共感したのは、
「目標とした資産額を達成しても、資産が目減りする心配が勝り、資産を取り崩すことができなくなる」
という事例です。
ここはすごく、自分の思いや経験と重なる部分がありました。
我が家は、ついこの前まで、夫婦で一年間のダブル育休を取得しています。
その間の手当はありましたが、月々の収入は減りましたし、無収入期間もありました。



事前にある程度収支を予測していたので、1年仕事を休むくらいなら大丈夫!というシミュレーションはできていたはずだったんです。
それでも、「資産を取り崩して生活する」ことには、ちょっと抵抗感がありました。
「こういうときのため」と思って、貯金や投資をしていたにもかかわらず、いざ使うタイミングがくると、思った以上に不安があったんです。
とはいえ1年を終えてみると、夫婦で育休をとってよかったと、心から思います。
一年間の収入は大きく減ったけど、それ以上の豊かな時間を過ごせました。
結論、我が家としては、いいお金の使い道だったわけです。



「お金がもったいない!」という理由だけで育休をあきらめなくてよかった。
育休期間を経たり、この本を読んだりしたことで、「お金を貯めることが目的になってはいけないな」とつくづく思いました。
お金はあくまでも、人生を豊かにするための手段でしかありません。
使って、はじめて、豊かになれます。
今後も、資産形成するだけではなく、「いいお金の使い道」を探していきたいと思いました。
育休と同じくらい、自分も家族も、幸せになれるお金の使い道を探したい。



お金を稼ぐのは、幸せに生きるためですから。
結局は、「仕事」が大事。
多くの人が言われるとおり、やはりここがいちばんのメッセージだったんじゃないかと。
結局は、「仕事」が大事。
人は、社会とのつながりの中で生きてます。
ただ仕事や社会から逃げても、豊かな人生にはならない。
それにFIREしようとしなかろうと、まずは仕事でお金を稼がないといけないわけです。
稼ぐためには、がんばらないといけない。
人並み以上の稼ぎが欲しいなら、人並み以上に、仕事でのがんばりが必要。
毎月投資信託をぽちぽち買うだけの積立投資は、けっして「がんばり」ではない。
本の中で語られるこのようなくだりは、私にも響きました。



私自身も、主人公と同じく、「がんばって」積立投資してるつもりだったからです。
積立投資に意味がないとは思いません。
しかし確かに、積立投資を続けるだけでは、豊かさを得られるのは数十年後の将来。
今や、数ヶ月・数年後の状況はどうにもなりません。
タイミング悪く暴落がきちゃう可能性だってあります。
それなら「今は仕事をしっかりがんばったほうがいい」という考えは、正論で、すごく腑に落ちました。
「仕事でリスクをとって、チャレンジしていったほうがいい」という考え方も。
忙しい中でも、楽しく仕事をする工夫は、できます。



どうせ働くなら、楽しく働いて稼いだほうがいい。
人の顔色をうかがいすぎず、自分がゴキゲンでいられる働き方を、もっと模索していきたいなと感じるようになりました。
教員目線で言えば、そっちのほうが、目の前の子どもたちもきっと笑顔になると思います。



むすっとして疲れた表情で教えるより、自分にとっても、子どもにとってもいいはずです。
私なら、会議とか、文書づくり・教材づくりなんかは、さっさと終わらせちゃいたいですね。
それよりも、子どもたちや同僚とのコミュニケーションに時間を割けるほうがいい。



そして家族との時間がじゅうぶん取れれば、自分がゴキゲンになれると思います(笑)
現状に不満ばかり言わず、まずは自分ができることからチャレンジしていくこと。
簡略化できる仕事は、思い切って簡略化するとか。
ガジェットに頼れば効率化できるところは、効率化するとか。
同僚には、積極的に感謝を伝えるとか。
自分がゴキゲンになれる働き方は、年齢やキャリアステージにおいても変わるでしょう。



思考停止せず、常に模索していきたいと思うようになりました。
繰り返しますが、この本は、資産形成や積立投資を否定しているわけではないと思います。
ちょっと投資にお金を回すだけで遊んで暮らせるようになるほど、世の中甘くないし、できたとしても人生楽しくないぞ?
っていうリアルを、FIRE達成者の立場から伝えてくれているのではないでしょうか。
自分自身が「幸せだ」と思えれば、FIREしてようがしてなかろうが、あまり関係ないのかもしれません。



むしろ心から楽しく仕事している人が、最強なのかも。
おわりに
どんなふうにお金を使うのか。
どんなふうに稼いでいくのか。
何に幸せを見出すのか。



これって、つまりは自分の「生き方」を考えるということではないでしょうか。
よりよい生き方をしていくためには、お金も必要だし、社会とのつながりも必要。
「仕事」は、そのどちらも達成できる。
教員の場合、「やらなきゃ」を重視するあまり、自分自身の「生き方」を考えることは二の次になりがちです。
こういった、読みやすい良書を読んで、人生観を広げるのはいいことだと感じます。



広い視野を持ち、自分の人生を楽しく生きている教員のほうが、教わる子どもたちとしても魅力的ではないでしょうか。
私も、ひとりでも多くの教員に笑顔を生むべく、微力ながらこのブログでチャレンジを続けていきたいと思います。
圧倒的におすすめの一冊です。
教員の皆様こそ、ぜひ手に取ってみては?
ではまた!
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