はじめに
先生方、毎日おつかれさまです。
きっと毎日、子どもたちのために心を尽くしていることでしょう。
本当に、頭が下がります。
しかし、
どんなに心を尽くしても、手がかかるやんちゃな子って、クラスにいませんか?
その子への対応・生徒指導に、苦労しておられませんか?
絶対いるはず。やんちゃな子。
もしかしたらそのやんちゃな子、対応次第では、あなたの味方になってくれるかもしれません。
今回の記事では、
やんちゃな子に有効な生徒指導
をご紹介します。
これまでの担任経験をもとに、できるだけ具体的に解説します。
ぜひ、最後までご覧下さいね。
ではいきます!
やんちゃな子への対応策
まずは結論から。
やんちゃな子への基本対応策は、おおむね以下の通り。
- ほめほめ作戦
- 受け止め作戦
- イノベーション作戦
解説していきますね。
ほめほめ作戦
やんちゃな子は、特に意識して褒めましょう。
やんちゃな子への指導は、「褒める」のが基本戦略になります。
まずは、その褒め方について、詳しく考えます!
心に響く褒め方とは?
「褒める」は、学級経営の要と言ってもいいでしょう。
シンプルだし、みんな心がけているでしょうけど、ホント大事なこと。
例えば、
さっきノート書いてたじゃん。がんばったね。
給食エプロン着るの早かったね。やるじゃん!
みたいな感じ。
「がんばったね」だけじゃなくて、具体的に行動を褒めるのがポイントです。
実感がこもって、相手に響きやすくなるからです。
自分たちも、ただがんばったねって言われるより、「◯◯が良かったよ」って具体的に言われる方が嬉しいですよね。
【さらに】教室外に呼んで、褒める
このときに、ちょっとしたテクニックを使うのもおすすめ。
そのテクニックとは、
わざと教室外に呼びつけて、褒める
ことです。
意表を突くので、より効果が期待できます。
やんちゃな子は、きっと、これまでたくさん叱られてきていることでしょう。
「ちょっとおいで」
とか言われて廊下や別教室に呼びつけられると、
あぁ、俺また怒られるんかなあ
と9割方考えます(笑)
そこで褒められたとしたら、どうでしょう。
怒られなくてホッとするのがわかります(笑)
意表は突かれるはず。
このちょっとした演出で、
やんちゃな子の「嬉しさ」「安心」「教師への信頼」を増すことができます。
とてもおすすめできるアクションです。
ただ、こう思う方もいらっしゃるかもしれません。
うちのクラスの◯◯さんは、話は聞かないし、友達とトラブルばかり起こすし、褒められない!!
お気持ちはすっごく分かります。
やんちゃ坊主は、懲りずに悪さを繰り返しますもんね(笑)
これに対してのアドバイスはひとつ。
徹底的にレベルを下げてでも、褒めるポイントを探してください。
- 素直に返事ができた
- めあてだけでもノートを書いた
- きちんと座れた
とか何でもいいです。
徹底的にレベルを下げれば、何かしら褒めるポイントはあります。
ホント小さなことでもいいから、呼びつけて、褒めましょう。
個人的に呼ばれて褒められると、大人でも子どもでも、嬉しいもんですよ。
受け止め作戦
やんちゃ坊主への指導の鉄則は、
行動は叱るけど、気持ちは受け止める
ことです。
やんちゃ坊主は、おそらく、何かしら叱られることをします(笑)
いや、おそらくというか、ほぼ必ず(笑)
その際、指導をすることになりますが、本人の気持ちはきちんと聞きましょう。
この原則を守るための合言葉は、
「気持ちは、分かる。」
です。
この合言葉を使ってから指導しましょう。
この合言葉を必ず使うべき理由はふたつ。
- ワンクッション置くことで、やんちゃ坊主に、指導を響かせやすくするため
- こちらが感情的にならないようにするため
具体的に説明します。
具体的な指導法
たとえば、やんちゃ坊主がAさんを叩いてしまったとしましょう。
Aさんが、こんな話をしてきたとします。
だって、Aが、俺が使うはずだったサッカーボール先に取ってったんだもん。
俺は「よこせ!」て言ったのに、Aは無視したから。
Aが悪い。
「いや、そりゃどう考えてもわがままじゃん」
と思ったとしても、ここはぐっとこらえます(笑)
その代わりに、合言葉を使って、受け止め作戦をします。
なるほどね。
サッカーボールを使いたかったわけね。
気持ちは、わかる。
でも、叩いたっていう行動はどうかな?
この一言を言うだけで、この後の
「叩くのはだめだよ」→「Aさんに謝らせる」
という指導がすんなり行く可能性が上がります。
大声を張り上げる必要がなくなります。
「気持ちは、わかる」というと決めておけば、こちらも感情的になりにくいです。
でももしかしたら、
いや、だめなことは毅然と指導しないと。
甘い言い方はだめだよ。
って考える方もいらっしゃるかもしれません。
それは、そのとおり。
だめなものはだめです。
でも、何に対しても大声を張り上げる必要はないのかなと思います。
子どもは、大声で叱るばっかりの人と信頼関係を築こうとはしません。
ここぞというときにはしっかり叱りますが、基本は
「気持ちは、分かる。」
で、信頼関係を生む努力をしたほうが、後々のためです。
イノベーション作戦
さいごの作戦。
イノベーション=改革。
やんちゃな子を、改革しましょう(笑)
ピグマリオン効果ってご存知ですか?
教職を志した方なら、採用試験の勉強などでおなじみのことばですよね。
教師期待効果ともいいます。
教師が子どもに期待すると、子どもがその姿に近づく、って考え方です。
これ、やんちゃな子相手には、効果絶大です。
愛情を持って、肯定的な言葉をかけてあげましょう。
私はかなり意識して、イノベーション作戦を行っています。
具体的に、今まで使ってきたフレーズを紹介します。
- ◯◯さんのこと、頼りにしてるから
- ◯◯さんは、うちのクラスのエースだからね
- ◯◯さんは、このクラスのリーダーになれると思ってる
- ◯◯さんの今日の熱心さを見ると、期待しちゃうなあ
- ◯◯さんの力なら、クラスを引っ張っていけるかも
挙げればキリがないバリエーションがあります(笑)
実際やんちゃな子って声がでかく、他の子への影響力が高いことが多いです。
リーダーとしての素質はあるんですよね。
だから、けっして、でまかせ言っているわけではありません。
実際、この言葉かけを意識してからは、やんちゃな子と敵対したことはありませんし、実際にいいリーダー格になってくれた子もいます。
正直、その子との相性はあるでしょう。
ただ、避けられたり嫌われたりする可能性は、減ります。
やんちゃな子は、味方に付ければ、すごいパワーを発揮します。
あなたが肯定的な言葉をかけ続けると、いつかその子は、化けるかもしれませんよ。
おわりに
やんちゃな子への基本対策は、
- ほめほめ作戦
- 受け止め作戦
- イノベーション作戦
の3つです。
「この人は自分を認めてくれてる」って事が分かると、やんちゃな子の8割方は話を聞いてくれるようになります。
また、少々厳しく叱っても、信頼関係が崩れることはありません。
声が大きく、教師に反抗的なやんちゃ坊主は、どの学級にも存在します。
だからこそ、やんちゃ坊主の存在を認め、信頼関係を構築することは、学級経営の要だといえます。
まずは、やんちゃ坊主をしっかり褒め、「気持ちは分かる」と受け止めてあげて下さいね。
目の前にいるその子は、もしかしたら、あなたの味方になってくれるかもしれませんよ。
ではまた!
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