はじめに
日々子どもたちと向き合っているみなさま、毎日お疲れ様です!
さて今回は、
「これをしていると、子どもとの信頼関係は壊れちゃいますよ」
っていう話をしていきます。
結論から言うと、タイトルの通り、「小さな約束を破ること」です。
小さな約束を破るとはどういうことか。
約束を守るためにはどんな行動をしていけばいいのか。
みなさんといっしょに考えたいと思います。
小さな約束を破ると
よく、昔のホームドラマや小説で、こんなシーンがありますよね。
「おとうさーん!今度の日曜日、遊園地に行くんだよね!?」
「あー(そうだった…)、すまん…実は仕事が入って…」
「えー!またー!?連れてってくれるっていったじゃーん!うそつきー!」
大人になった今となっては、「お父さんにも事情があるんだよなあ」と、お父さんを擁護する気持ちもありますが(笑)
学校で働く先生も、油断すると、このお父さんのような行動を取ってしまうことがあります。
例えば、
今日の昼休みは、一緒に遊ぶよー!
からの、
ごめんごめん!
仕事がいそがしくてさぁー。
行けなかった!
というパターンですね。
あるあるです。
これは、事情はあるにせよ、担任が約束を破ってしまった行為といえます。
子どもから、
せんせー!遊びに来るって言ったじゃーん!
と不満の声が出れば、まだいいほう。
面と向かって、約束を破られたことに対する不満を言ってこない可能性もあります。
特に高学年。
この不満が重なったり、たくさんの子どもが感じるようになったりすると、学級が荒れ出します。
だって、自分たち担任だって、その場の勢いでテキトーなことばっかり言う管理職の先生のことは、信頼できませんよね?
子どもたちの間に、
うちの担任、いい加減なことばっか言うわー。
って思いが広まると、信頼関係が崩れ、指導が行き届かなくなります。
でも、学校現場は組織活動。
担任一人の思いや行動じゃ、どうにもできないことってありますよね。
小さな約束を守るコツ
学級担任が「約束を破らない」ためには、どのような工夫が必要なのか、解説していきます!
そのコツは、大きく2つ。
- 【コツ1】守れない約束はしない
- 【コツ2】いつ、どうなったら回答できるか伝える
順番に解説しますね!
【コツ1】 守れない約束はしない
コツ1は、「守れない約束」をそもそもしないこと。
例えば先ほどの例の、
今日の昼休みは一緒に遊ぼう!
という担任からの声かけについて考えてみましょう。
この心意気自体はとってもいいものですよね。
ただしこの発言は、
「昼休みに外に行かないと、約束を破ってしまうことになる」
という、リスクを抱えた発言であることを理解する必要があります。
リスクは回避しましょう。
昼休み、仕事が何も入らなければ、外に行くからね!
そしたら遊ぼう!
行けそうだったら行くよ!
行けなかったらごめんね!
みたいな感じで。
体のいい大人の断り文句みたいで、抵抗感がある方もいらっしゃるかもしれませんが(笑)
でもこの発言なら、少なくとも嘘をつくリスクは抱えていません。
「行けないかもしれないよ」と暗に伝えているからです。
それくらい、
「守れない約束はしない」
「約束をしたなら守る」
と決めた行動をとることが大事です。
これを頭に置いとくだけで、発言と行動が自然と変わります。
【コツ2】いつ、どうなったら回答できるかを伝える
次のコツは、返答に困ったときの対応についてです。
コツ1を実践していると、嘘がつけなくなります。
すると、不明確な回答を余儀なくされる場面が多々出てきます。
そういうときは、
「いつ、どうなったら回答できるのか」伝えましょう。
たとえば、
「先生、学校にボールペンを持ってきてもいいんですか?」
「先生、昼休みに体育館、使っていいですか?」
「先生、ランドセルにキーホルダー、つけてもいいんですか?」
みたいな質問をされたとしましょう。
全て、はっきり答えが分からない状態だと仮定します。
みなさんならどう答えますか?
1つめの、
「先生、学校にボールペン持ってきていいですか?」
を例に、返答を考えてみましょう!
返答例①
うーん。いいよ!たぶん!
これははっきり、NGですね(笑)
理由は、コツ1で説明した通り。
ダメだった場合、嘘つくことになっちゃいます。
しかも学校内の他の職員からも、
○○先生のクラスだけOKにしたら困ります。
といわれ、凹む可能性も。
子どもも同僚も困らせる可能性がある返答です(笑)
返答例②
どうだろう。分からないな。他の先生に聞いてみるよ。
これはどうでしょう。
返答①よりは幾分マシですね。
嘘はついてませんから。
しかしちょっと頼りないです。
信頼できる回答を目指すには、もう一押し欲しいところ。
返答例③
今すぐには答えられないな。
学校全体にかかわるルールだから、先生たちと話し合わないとね。
みんなで確認してから伝えるから、それまで待ってて。
これはいかがでしょうか。
「分からない」ということを伝えているのは、今までの返答と違いありません。
しかし、ちょっと印象が違いませんか。
「返答するためには、他の職員との確認作業が必要なこと」と、「確認すれば返答ができること」を子どもにきちんと伝えているからです。
仮にオッケーなら、そのまま伝えればいいです。
ダメだとしても、「先生たちで確認した結果、ダメだった」と、根拠ある回答ができる。
嘘をつくリスクはゼロです。
ただし、コツ1で確認した通り。
回答した後に、いつまでたっても確認作業をしないのはNGです。
「確認する」と言ったからにはさっさと確認しましょう。
ちなみに、こういった「ルール系」の話は、一人ひとり個別に回答するのではなく、みんなの前で話すのがおすすめです。
学級全員にかかわることですからね。
もし約束を守れなかったら
ここまで、子どもとの約束を守る大切さとコツをお伝えしてきました。
しかし、準備していても、どうしても忘れてしまったり、組織活動上仕方ない事情があったりして、約束が守れない場面はありますよね。
そういったときは、
約束を守れなかった理由を説明して、潔く謝りましょう(笑)
基本的に約束を守っていれば、大して責められません(笑)
例えば、
席替え、今日するって言ってたけど、急な会議が入って準備が間に合いませんでした。
ごめんね!
明日までには、しましょう!
みたいな感じで。
みんなの前で、守れなかった分の埋め合わせまで提案できるといいかと思います。
自分の行動の結果、相手に不利益を被ることがあったら、きちんと謝る。
これは、相手が子どもだろうが大人だろうが、大事なことだと私は思います。
おわりに
いかがだったでしょうか。
小さな約束を破り続ける教師に待ち受ける未来は、「子どもや保護者との、信頼関係崩壊」と、「学級の荒れ」です。
大人の誠意のなさは、子どもが見抜きます。
見抜かれてしまうと、信頼関係が損なわれ、子ども達の荒れに繋がります。
安易な気持ちで約束をしないこと、約束を破ったら謝ること。
人として大事なことではないでしょうか。
安定した学級経営を行うために、約束は大事にしましょうね!
ではまた!
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