はじめに
新学期の学校現場って、慌ただしいですよね。みなさんは、どのような過ごし方をされていますか?
新年度の準備期間は、おおよそ3日間。何だかんだと、名簿をつくったり、時間割を考えたり、教材を選定したりと、事務仕事に追われてあっという間に過ぎ去ってしまい、
やばい!明日はもう始業式だ
…となってしまうこと、ありますよね。学級の準備をした方がいいのは分かっているけど、
事務仕事だけでも手一杯なのに…。一体何をすればいいの?
とお悩みの先生も多いかもしれません。
そこで今回の記事では、そんな先生たちに、「なぜ学級づくりの下準備をするのか」「始業式までにどんなことをしておけばよいか」をご提案します!
下準備をする理由
年度初めの忙しい中にも、学級経営に下準備が必要な理由をご説明します。答えはシンプル。
自分が落ち着いて学級びらきに臨めるからです。
数年の経験がある先生なら、ほぼ全員納得できることだと思いますが、スタートダッシュの1週間の指導は、めちゃくちゃ肝心です。
なぜなら、この時期の子どもたちは、「今年1年はどうなるのか」「今年の担任はどんな人か」アンテナをビンビンに張って、担任のことを観察しているからです。
このことを詳しく語ると長くなるので、いつか別記事で紹介しますね。
その肝心なスタートダッシュであたふたした姿をできるだけ見せないために、事務仕事だけで終わらず、学級作りの準備は平行して進めておくべきです!
いいスタートダッシュを切るための具体的アクション
では、始業式までにやっておくとよい、具体的アクションの解説に入ります。
結論から言うと、この2つは、最低限しておくことをオススメします。
- 決意表明の内容を考える
- 当番活動の進め方を考える
順番に解説します。
決意表明の内容を考える
「〇〇なクラスにしたい!」という目標を立てましょう。そして、自分は何を信念に学級をつくっていくのか、子どもたちに語れるようにしておきましょう。
なぜなら、自分の指導方針が明確になるからです。軸があり、思いのある指示や指導は、子どもに伝わりやすくなります。
例えば、コマを思い浮かべて下さい。
そのコマの真ん中に、軸がなかったとしたら、どうでしょう。
回し始めることも、回り続けることもできませんよね。決意表明を考えず学級をスタートさせることは、軸を真ん中に刺さないコマを、無理やり回し始めるようなもんだと思います。
コマを安定して回すためには、真ん中に真っ直ぐな芯が必要。学級経営の場合、それにあたるのが、自分の「決意表明」「信念」です!
私ならば、「人の不幸を願ったり喜んだりしない人、人の幸せを心から願える人」になって欲しいと考えています。だから、子どもたちにもはじめからそう伝えます。
逆に、こんな信念があるからこそ、「人を傷つけること」は簡単に許さないことも伝えます。
自分の信念を言語化することで、ほめるポイントや、叱るポイントを、無意識に見極められるようになるので、オススメです。
あなたの信念は、何ですか??
当番活動の進め方を考える
掃除当番や給食当番、日直の仕事内容は、前担任の話も聞きながら、作戦を立ててスタートを迎えることをおススメします。
上記3つの仕事内容は、毎日必要な、学級をまわすための中心となるシステムだからです。
一人一役で行うのか、チームで行うのか。
1週間交代なのか、1ヶ月交代なのか、学期交代なのか。
どんな手順で掃除させるか、どんな手順で給食の配膳をさせるか…。
どんなやり方にもメリット・デメリットがありますので、同学年や、勤務校の実態に合わせていいと思います。
ちなみに自分は、自由に決められるなら、掃除も給食も一人一役、1週間交代を取り入れることが多いですね!
いちばんよくないパターンは、無策で臨み、何となく指示を出して、
「せんせー!去年とやり方がちがいまーす!」
「えっ、そーなの?じゃ、去年と同じでいーよ!」
と、自分の指示をホイホイ撤回してしまうことですね。
別に子どもたちの意見を聞いたり、昨年度のやり方を踏襲したりすること自体は、悪いことではないです。ただ、そこに理由がないのはよくないです。
言われるがまま子どもの意見を取り入れていくと、システムは崩壊します。子どもたちにとって都合のいいように、一部の子達だけが得するような形に、作り変えられてしまいます。
こういったスタートダッシュのほころびは、数ヶ月先に表れることもあるので注意!
だから、経験の浅いうちほど、日直や当番の仕事は、作戦を立てて指導します。
例えば、一部の子が給食の残りを食べ尽くしていて、おかわりができず不満を抱えている子が多いと聞いた時には、年度初めにこんなふうに提案しました。
給食のおかわりは、食べ終わった人から早い者勝ちにしてたみたいだけど、食べ始める前に私がつぎわけようと思います。みんなが平等に量を増やせるようにね。そのかわり、何かを減らした人は増やしちゃだめってルールは続けるよ。それでいい?
ちょっと担任の手間は増えましたが、約2〜3分で終わる作業。普段は控えめな子たちが、毎日嬉しそうに給食の量を増やしに来ていたのを覚えています。1年間、給食に関して、特に文句は出ませんでした。
慣れてくると、「とりあえず今まで通りやってみて〜」とさせてみて、様子を見ながらこのような変化を取り入れてもいいかもしれませんね!
おわりに
今回は、事務仕事以外に、プラスαで行っておくことをオススメする、学級作りの下準備をご提案しました。
- 決意表明の内容を考える
- 当番活動のやり方を考える
この2つは、ぜひとも方針を固めたり、準備をしたりしてから、新学期をお迎え下さいね。楽しい1年を送る手助けになるかと思います。ではまた!
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