はじめに
いよいよ夏休みが終わりますね。
2学期制の学校は、そうではないこともあるのかもしれませんが、多くの学校では、八月末から九月頭にかけて、2学期がスタートするというところが多いのではないでしょうか。
ゆっくり仕事できたり、平日に年休を取って遊んだりすることができていた夏休みが終わるのは、何と悲しいことでしょう(笑)
このまま夏休みがずっと続けばいいのに…と思います。
思いますよね?(笑)
そうなるとだんだん、教師は焦り始めます。
やばい!そろそろ学校が始まる…どうしよう…
と、いいようのない焦燥感や不安が湧き起こってきます。
でも、この状態で2学期を迎えるのって、なんか嫌じゃないですか?(笑)
そこで今回は、私が考える、「夏休み明けの学級担任が全力で取り組むべきたった1つのこと」をご提案したいと思います。
不安を抱えるのは、自分に自信がなかったり、やるべきことがはっきりしていなかったりする証拠。
自分が頑張ることが具体的に分かってれば、2学期を迎える不安は、少し和らぐはず。
今回の記事をもとに、自分なりの作戦を立て、少しでも笑顔で2学期を迎えられる先生が増えてくれればいいなあと思っています。
ではいきます!
2学期初っ端は、「ルールの見直し」をしよう
夏休みが明けた数週間で、学級担任が取り組むと良いことは、「学級内のルールの見直し」です。
学級のルールを作り直せってこと?大変…
と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、そうじゃないです。
やることは、とってもシンプル。
「大事なルールをひとつ」、改めて守らせましょう!
これをする理由は、2学期のスタートが、「学級経営を安定させる大チャンスだから」です。
例えば次のようなシンプルかつ大事なルールを、1学期の自分の学級の子どもたちが、できていたかどうかを確認してみてください。
- 授業の開始時刻には、着席できていたかどうか
- 提出物を、期限までに揃えることができていたかどうか
- 静かに教師や友達の話を聞くことができていたかどうか
- 忘れ物をした場合、教師に報告することができていたかどうか
もちろん完全に毎日達成!は無理でしょう。
感覚的に、8〜9割の達成が基準かなと思います。
どれも人として大切な行為ですよね。
例に挙げたもののうち、学級全体が「いまいち守れていないなあ」というものがあれば、ひとつ選んで、2学期のはじめに軌道修正しましょう。
あくまで例なので、ここに載せていないものでもいいと思います。
「ひとつ」にするのは、担任も、子どもも、取り組みやすくするため。
学級づくりを軌道に乗せるのは、「新年度の2〜3週間」がいちばんのチャンスですが、その次に来る大チャンスが、「2学期のはじめ」だと思います。
夏休みで一旦リセットされてる分、指導が通りやすいんです。
うーん、うちのクラスの子どもたち、できてないぞ…
って必要以上に落ち込む必要もありません(笑)
どこのクラスも、忙しくなってくるとなあなあになってしまうところが出てくるし、子どもたちにだって、「ラクしたい!」って気持ちがあります(笑)
だから、今後のことを考える方が大事。
2学期のはじめに、子どもたちと一緒に考えてみましょう。
時間を守ること、できてた?
提出物を揃えること、できてた?
みたいに。
そして、守れていないと子どもたちが考えるものがあれば、「改めて、みんなでがんばろう」と確認すればいいんです。
もし子どもたちの自覚がなければ、担任側から提案してもいいと思います。
具体的な指導の仕方
そうは言っても、なかなか言うこと聞かないんだよ…
と思っている先生もいるでしょう。
だから、指導の仕方を確認します。
ルールを守らせる基本指導は、大きく次の2つ。
- できている人を、確実に褒める。
- できていない人には、「どうしたの?」「大丈夫?」と声をかける。
順番に説明しますね。
褒める
注意はたくさんするけど、褒めることを忘れてる先生、結構います(笑)
「頑張ろう」といったからには、頑張ってる子をしっかり褒めましょう!
基本、指導においては、「褒めるが8割、注意が2割」くらいの塩梅がいいと言われます。
どんなにルールを守れていない子が多くても、頑張っている子は、いるはずです。
見つけて、褒めてあげて下さい。
「どうしたの?」「大丈夫?」と声をかける
褒めることを指導の核としつつも、注意をするべき場面は、確実に出てくるでしょう(笑)
しかし、そのときに、無意味に大声を張り上げたり、感情的に叱ったりするのはオススメできません。
なぜなら、威圧的に指導すると、指導内容よりも、「不快さ」の方が残るからです。
命令口調で指導するよりも、「どうしたの?」「大丈夫?」ってワードを使って注意してみましょう。
例えば、
「○○さん!時計を見なさい!」
というよりも、
「○○さん、もうチャイム鳴ったけど、どうかしたの?」
と声かけてみたり、
「○○さん!話を聞いて!」
というよりも、
「○○さん、今大事な話をしてるんだけど、大丈夫?」
などと声をかけてみるといいでしょう。
言いたいことは一緒なんですが、ちょっと言い方がソフトになります。
穏やかに注意ができますよ!
何度も何度も繰り返す場合は、ちょっと厳しめに。(笑)
守るべき内容を、分かりやすく!
ルールを再確認するときには、ポイントがあります。
それは、「できたかできていないかはっきり判断できる」ルールかどうか。
例えば、
「朝に提出物を揃えましょう」
よりも、
「8:30までには提出物を揃えましょう」
の方が具体的。
「授業開始の時刻を守りましょう」
よりも、
「チャイムと同時に授業をスタートしましょう」
の方が分かりやすい。
担任も、子どもたちも、はっきりできたかできてないか分かる方が、今後の指導がやりやすいです。
ルールを具体的にし、2学期のはじめに、細かく確認していきましょう!
こうやって、ルールを具体的にしたら、あとはそれを見守る教師の根気が大切。
子どもたちとの根比べです。
毎日8割褒めて、2割注意して下さい。
2〜3週間続ければ、効果が出てくると思います。
じっくり取り組んでいきましょうね!
おわりに
「ルールの再確認」が大事な理由と、具体的指導の進め方、お分かり頂けたでしょうか。
最後に、夏休み明けの教師が持っておくとよい「思い」についてお話しします!
それは、「みんな、よく学校に出てきたね」っていう思いです。
子どもたちを、「よく学校に出てきたね」って思いながら、迎え入れて下さい。
この思いを担任が持つだけで、不思議と、学級が少し穏やかになります。
だって、子どもたちのほとんどは、夏休みが終わってしまったことを嘆いているんですから。私たちと同じように(笑)
その上教室でギャンギャン叱られると、子どもたちは、尚更イヤになっちゃいます。
「よく学校に戻ってきてくれたね。せっかくの2学期、みんながもっと楽しめる空間を作っていこうよ」って提案しながら、どんなルールを守ることを頑張るか、子どもたちとともに考えるスタンスがオススメです。
夏休み明けは、宿題が出揃わないとかもあるでしょう(笑)
ただ個人的には、過ぎ去ってしまった夏休みのことよりも、今後の取り組みを考えることのほうがずっと大事かなと思います。
2学期は、長いです。
担任も子どもたちも、少しでも心穏やかに過ごせるように、「大事なルールをひとつ」守らせましょうね。
担任が鼻息荒くなりすぎると、子どもがしんどいですよ!(笑)
「よく来たね」って思いながら、2割注意、8割褒める指導をしていきましょう!
ではまた!
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