はじめに
こんにちは。
りこぴんです。

私たちは、子育て中の30代教員夫婦。
みなさん、授業に臨む際、教材をどのくらい作っていますか?
教員の仕事の中で、かなり時間がかかるのが「教材準備」。
プリントやワークシート、具体物など、丁寧に作れば作るほど時間がかかります。
もちろん、本当に手の込んだ準備が必要なこともあるかもしれません。
でも、いつもいつも念入りな教材づくりは必要でしょうか?
そして、その教材づくりは子どもたちの「思考力」や「創造力」を引き出しているでしょうか?
この記事では、
「白い紙一枚」を使ったシンプルな授業づくりの小ワザ
をご紹介します。



教員にとっては教材準備の時短になる上に、子どもの思考力・表現力をアップさせることができると考えます。
私はもう3〜4年ほど、意識して、この学習活動に取り組ませてます。



教師の時短仕事術を知りたい!



でも授業の質も落としたくないし、なんなら上げたい!
と思ってる先生方は、ぜひ最後までご覧くださいね。
「ただの白い紙」を1枚くばろう
繰り返しますが、小ワザの内容は、シンプルです。
ただの白い紙を1枚くばって、表現させる
ってこと。



経験上、授業に臨むのに「白い紙1枚準備しとけばいい」ってことは、意外とよくあります。
A4の白紙を子どもたちに配ったあと、たとえばこんなふうに指示してみてください。
- 今日のふりかえりを、この紙に、イラストや文を使って書こう
- この紙に、読み取ったことを、図や言葉でまとめてください
- 係の仕事を紹介するポスターをつくってね
意外と、これくらいの指示と、かんたんな条件を伝えるだけでじゅうぶん。
図を描く子もいれば、箇条書きで整理する子もいるでしょう。
色や枠を使って、きれいに構造化する子もいると思います。
ただの白い紙が、数十分で学習の成果物になるんです。



ワークシートにただ書き込ませるより、断然子どもたちの個性が現れます。
白紙一枚に表現させるメリット
紙一枚で授業づくりをするメリットについてお話しする前に、前置きから。
私たち教員は、



わかりやすい教材を作ってあげなきゃ!
と、準備に力を入れすぎてしまうことがあります。
その気持ちは、とってもわかります。
ただ経験上、手の込んだ教材づくりは、自己満足に終わってしまうことも少なくないです。
なぜなら、教材を使うこと自体がメインになってしまうから。



苦労して作った分、思いっきり活用したくなっちゃうんですよね。
意味がないとは決して思いません。
ただ、多少準備物を減らしても、ある程度は授業の質を維持することが可能だと考えます。
白紙一枚に表現させると、次のようなたくさんのメリットがあります。
子どもが主役になる
白紙一枚に表現するのは当然、子ども本人です。
教師の役目は、先述の通り、表現する内容や条件を伝える程度。
ほぼ介入しません。
思考力、創造力がそだつ
自分の考えや、学習の成果を白紙1枚に表現することで、考える力や、表現する力がのびます。
肌感覚ですが、子どもなりにレイアウトや表現手段をしっかり考えてきます。



丁寧に枠や記述欄をつくらなくても、自分で構造化して、思ったよりいい感じに仕上げてきますよ。
個性が出る
枠に頼らないことによって、子どもたちそれぞれの個性が出ます。
できた成果物を掲示物に使えば、「子どもたちの教室!」って雰囲気が出ておすすめ。



私自身は、教師が準備しまくった教室より、子どもたちの個性が現れた教室のほうが好きです。
子どもが楽しめる
これも肌感覚ですが、白紙1枚に表現させる活動は、楽しんで取り組む子どもが多いです。
「自分の自由にしていい」という気持ちや余裕が生まれるからだと思います。
教員の教材準備時間が減る
ここがいちばん大きなメリットではないでしょうか。
- ワークシートを作る・探す時間
- ワークシートの内容を考える時間
- 印刷する時間
などをカットできます。
けっこう大きな時間です。
この時間を使えば、かなり色々なことができるでしょう。
別の授業準備にあててもいいし、私のように子育てや家事にあてることもできます。
具体的な使い方(事例)
では具体的な事例を。
今まで自分がさせてみて、よかったなと感じた活動をいくつか紹介します。
国語
- 人物関係図や要旨をまとめる
- 物語で描かれていない場面を想像し、イラストやふきだしで表現
- おすすめの本や偉人をポスターで紹介
- 自分でつくった短歌や俳句、詩を、イラスト入りで表現
理科
- 植物や昆虫の観察記録
- 流れる水のはたらきや地層のしくみを図解
社会
- 未来に役立つ「夢のクルマ」を考え、チラシで紹介
- 秀吉・信長・家康のうち、自分の「推し」をポスターで紹介
総合や学活、その他
- イラストと文で、行事の振り返り
- 係活動や委員会活動をポスターで紹介
こういった活動は、内容面で充実した成果物ができたし、子どもたちも楽しそうでした。
算数ではあまり使った記憶がないですね。
十分使える可能性はありそうですが。



主に単元のまとめで活用していることが多いです。
「教員が頑張る=よい授業」ではない
いい授業の定義は、いろいろあると思います。
ただ間違いなくいえるのは、「教師ががんばった授業=よい授業」ではない、ってことでしょう。
主役は子どもですから。
それに、いつでも紙で乗り切りゃいい、ってわけでもありません。
たとえば一年生に、毎回毎回「紙に自由に書いていいよ♪」っていうのはちょっと違うでしょう(笑)



ノートの書き方や、マスの使い方は、指導しないといけませんよね。
教材作りを否定しているわけでも、準備や指導が必要ないといっているわけでもありません。
しかし、
なんとなく毎回ワークシートを準備していたのを、「白い紙一枚」に置き換えるだけで、ちょっとした「余裕」ができます。
子どもにとっては、自分で考える「余裕」。
教員にとっては、すこしゆとりを持って授業に臨める「余裕」。



ガチガチにやりかたを決められるより、「自由に表現できるほうが、のびのびできていい」って思う子どもはけっこういるはず。
お互いにとって心地よい、余裕のある授業づくりを目指していきませんか?
まとめ
ただの白い紙を1枚くばって、表現させる
この学習活動には、じつはいろいろなメリットがあります。
もし連日、



教材づくりが間に合わない……
と悩んでいるなら、一度パソコンや印刷機の前から離れてみてはどうでしょう?
そして、子どもたちに白い紙だけ渡してみることをおすすめします。



きっと予想以上に楽しく、実りのある授業ができるはずです。
ぜひいちど、おためしあれ。
ではまた!
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